2008年1月16日付けのSPIEGEL-Onlineの記事は、近く発表されるEUのバイオ燃料割当目標(2020年までに輸送用燃料の10%をバイオ燃料で)にバイエルンのEU担当大臣ゼーターが反対を表明していると報じた。
理由は、そのためのバイオ燃料の原料となる作物(トウモロコシ、アブラナ、甜菜、サトウキビ、アブラヤシなど)を自給できないEUが、急激にバイオ燃料の消費を増やせば、それに応じるために世界の各地、特に熱帯雨林地帯、つまりジャングルでプランテーション開発が盛んになり、二酸化炭素排出の節約分など相殺されてなおあまりある温室効果ガス収支の悪化が起き、さらにはその地域の労働者の労働環境、世界の貧困地域への食糧供給を損なうというのだ。
このこと自体は、もっともなことで、バイエルンあっぱれ、と言いたいところだが、SPIEGEL-Onlineの記事は、うがった見解を匂わせている。つまり、その大臣には、ドイツ、特に南ドイツの自動車産業(つまりメルセデスとBMWということですな)を擁護する姿勢があり、EUによる自動車の排出規制にはそもそも反対で、そのためにイギリス、スウェーデン、ハンガリー、ルーマニアなど、部品供給を含め自動車産業が根付いているEU加盟国に向けて書簡を送り、EUによる環境規制努力を、(ドイツ自動車産業の)競争力を制限するだけで、エコロジー的には無駄な努力だとして、それに反対するロビー活動をしているそうだ。これもありそうな話だから政治は複雑怪奇。
ドイツを含めEUも、バイオ燃料によって世界環境がかえって悪化するような結果を招かないための、エコロジーに配慮した原料栽培の認証システム作りに取り組んでいる。それが十分に機能するものであることを期待する。
2008年1月22日火曜日
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